入園入学グッズの定番、キルティング生地。
厚みもあり、使いやすく、ふわふわした素材感が人気です。
コツを押さえて楽しくソーイングしていきましょう♩
※ソーイングには色々な方法がありますので、あくまでも一例となります。
レッスンバッグなどにも使いやすいキルティング生地
レッスンバックといえばキルティング生地!というイメージも多いのではないでしょうか。
ふわふわした素材感としっかりした張り、軽い素材感が子供用にもぴったりです。
キルティング生地は2枚の生地で作られているため、一枚仕立てで作ってもしっかり作れるが良いですよね。
そして、張りもあるので、接着芯や裏地をつける必要も基本的にはありません。
生地が厚すぎることもく、動きやすいこともないため、比較的縫いやすい素材でもあります。
キルティング生地はベースの素材に合わせた取り扱いが必要
キルティング生地は2枚の生地の間にキルトを入れて仕立てている素材ため、
ベースの生地に合わせた取扱注意が必要です。
一般的に多いのは綿素材ですので、この場合は縮みなどに注意が必要です。
水通しをしっかり行ってから作っていきます。
コーデュロイなど毛並みのある素材の場合は一方向で裁断をします。
麻の場合はシワや縮みに
ナイロンはアイロン温度に
合繊系はアタリなどにも注意していきます。
基本的には「ベースの素材」に合わせて注意をしていきます。
キルティング生地のソーイングは「厚み」「ほつれ」「タック」に注意して縫う
1:生地周辺に捨てミシンかける
POINT
生地のステッチがほつれやすいため、生地周辺にロックや捨てミシンをしてから行うのがおすすめです。裁断後すぐに捨てミシンをしてほつれを防止します。
ステッチ糸がほつれてくるとそれを修正することは難しいものです。
糸のほつれを防ぐために、裁断後すぐに「捨てミシン」を入れておきます。
これは表に見えないものですので、多少曲がっても問題ありません。
・縫い代の中で行う
・つらないように行う
・あまり大きな針目では意味がない
捨てミシンをかける際にはこの点に注意します。
2:縫い代を広めにする
POINT
普段1cmで縫い代を取っている場合は、1.5cmにするなど少し広めに縫い代を付けておくと安心です
糸のほつれ防止、布の厚み分を考慮して縫い代を広めにしておくと安心です。
3「生地の厚み」を考慮したサイズ決め
薄手の素材と同じサイズだと「小さく感じる」ことがあります
POINT
厚みのある生地は「出来上がりの内側サイズ」が小さくなることもあります。
薄手の場合と同じではないと認識しておきましょう
同じサイズの型紙を使っても、使用する生地によって仕上がりは変わります。
タブレットケースなど中に決まったものを入れる場合は、特に「内回りのサイズ」に注意してください。
どのくらい大きくしておくかは一概には決められませんので、生地に合わせてその都度検討します。
一番簡単な方法は「使用する生地で包んでみる」「その後生地を広げて寸法を測る」
それを型紙の寸法と比較して検討します。
レッスンバックなど学校の指示が大まかな寸法のものは、あまり気にする必要はありません。
4キルティングステッチの色に糸色を合わせると目立ちにくい
POINT
生地のベースカラー or ステッチカラーが目立ちにくい
一般的に目立ちにくい糸の色は生地のベースカラー、生地で一番使われている色と言われています。
アクセントとして目立たせたい場合を除いては、できるだけ縫い目が目立たない方が仕立てがキレイに見えます。
キルティングの場合は生地の地色、もしくはステッチカラーに合わせるのも一体感が出ておすすめです。
5表側の生地が寄りやすい
抑えを圧力を弱めるか、「裁ち目で」少し引っ張っても良い
POINT
厚みがあるので表側の布にタックが寄りやすい
表面にかかる圧力を減らしてあげること、寄らない補助をしてあげること
ミシンはその構造上、どうしても縫いズレなどが起こりやすいものです。
上側は押さえ金で押さえられており、下側は送り歯で送られるためです。
キルティング生地のソーイングの場合、表側(上側)の生地にタックが寄ってくることがあります。
押さえ圧の調節ができる場合は、圧力を弱く調整したり、上側の生地だけを少し引っ張って縫い縮みも防ぐのもおすすめです。
その場合は、伸びてしまうので絶対に裁ち目で引っ張ることは避けます。
ミシンの針が落ちるあたりの「布目」で少し引っ張って、生地が落ち込むのを防ぎます。
そして、生地の厚みがあるので「上下でのズレを防ぐ」ことも意識します。
6キルティングステッチのサイズや形も色々
POINT
ステッチに合わせたもの作りを考えてみるのもオススメ
キルティングのステッチはひし形状のステッチが入ったものが多いですが、その中でもマス目の大きさは数種類あります。
マス目にデザインやサイズによって、生地のふんわり感なども変わってきます。
また、ひし形以外のデザインステッチも物もありますので、作りたいものに合わせて選ぶのもおすすめです。
使いやすくてかわいいキルティング生地。
ちょっとの一手間を加えることで、より縫いやすくキレイに仕上がります。
一例のご紹介ですが、ぜひ試してみてください。
<おまけ>
綿麻など天然繊維の場合は縮みが起こりやすいため水通しをしましょう。
【水通し】
天然繊維(絹以外)は水通しをするのがおすすめです。
水通しの目的は生地の歪みや汚れを取り除き、縮みを予防するためです。
せっかく作ったものが後々縮んでしまうことを防ぐために、まず生地の段階で縮めておこう、という感じです。
どんな生地で必要か、絶対必要かと質問されることが多いのですが、
「洗濯するかどうか」というのを基準に考えれば良いと思います。
主に天然繊維などの洗濯縮みが起きるものに行いますので、ポリエステルには基本必要ありませんし、
天然繊維でも「全く洗わない!」というのであればあまり必要ないのかもしれません。
基本的な方法は、たっぷりの水に半日から一晩、蛇腹折りにした生地を浸しておきます。
その後軽く絞り(ギュッとするのはNG)日陰干しします。
それぞれに理由があって、ギュッと絞ると生地が痛むことと、日光に当たると変色するためです。
※水通しの必要がある生地かどうかは購入時「生地屋さんに確認」して下さい。
【裁断方法】
<ロータリーカッター>
教室でも裁断のほとんどをロータリーカッターで行なっています。
カッターマットが必要になりますが、まず布の上にパターンを置き文鎮など錘を置きます。
錘はお皿や習字用文鎮でもなんでも構いません。
下から上に向かって押し切るようにカッターを使います。
大事なのは「自分が動くこと」です。
一度裁断を始めたら、生地を動かすことはせず「自分が」動きます。
厚みのある生地の場合は一枚ずつ裁断するのがオススメです。
<裁ちバサミ>
ハサミを使用する場合も、あまりピン打ちはオススメしていません。
ピンは上手に打たないと、それだけで生地を動かしてズレてしまうからです。
できれば錘を置いて、ハサミの使い方はパターンに沿うように、
どちらかというとパターンを刃で押さえるような感じで裁断していきます。
絶対に持ち上げるのはNGです。
【地直し】
一般的な方法のように横糸を一本引き揃えるのが難しい場合は、ステッチや地の目を指針にしてバイアス方向に歪みを軽く取るだけでも効果的です。